第6週「ドクダミ」28話
隼人がまさに、反故紙を焼こうとしていたそのとき、万太郎と竹雄はクサ長屋にやってきた。
「あ、あ、燃やすな!」手を止め振り向く隼人。万太郎は、ワシには大切なもの、トランクはいいがそれだけは! と標本の束を返すように懇願する。
「なら、買い取れ」竹雄が盗人のくせにと間に入ると、なおも反故紙を燃やそうとする。
「わ、わかった、わかった! のう、やめてくれ」
ここで、外の騒ぎに気がついたクサ長屋の住人たちが顔を出します。
「なんぼ欲しい」の問いに「30」と隼人。万太郎は「100、払おう!」と答えます。
「100!?」と驚く福治と長屋住人たち。ハイ、皆さんインしましたーー!
ただし、標本は完全なものでなければならない。紙はいいけど、植物が少しでも傷ついたらワシは払わん。気つけて扱いや。
この紙になぜそこまで?とピンとこない様子の隼人を一度はさんで、万太郎の力説が続きます。万太郎がガガガーーーとしゃべり続けるんじゃなくて、相手の反応をちゃんとはさんでくるところも、らんまんの好きなところ。好きが毎日増えていくなぁ。
その標本は千金の値打ちがある。けど今、その値打ちを知っちゅうがはこの世にただ1人、ワシだけじゃ。しかもワシはこれから世に出ていって、自分で値打ちをあかさんといかん。残念だが今は、その標本に金を出すのはワシだけじゃ。←聞き様によっては、価値があるんだかわからんな(苦笑)
「クズに見えるがの」「うん」←このツッコミが入るとひと息つけていいよねwww
「金が先じゃ」「標本が先じゃ」ってやっていたら、また脅しをかける隼人。
見くびるな! おまんが燃やそうとしているのは、ワシの命そのもの。出すと言うたら出す。けど、1枚でも損のうたらワシは出さん。返しや!
住人たちも意を正すし、隼人もようやく標本の束を返すよ。
けれど、堪らず竹雄は隼人を責め立てます。「大体、おまんが盗ったがじゃないかい!」
盗った証拠は? 俺は拾っただけだぞ。盗ったところを見てないなら言いがかりだ。
「黙れ、盗ったなら盗ったと言え! そんな覚悟で、若が汗水垂らして集めたものに触るんじゃない!」←そこか、そこが許せなかったのか竹雄ぉ!!
竹雄と隼人が掴み合っていると、奥の部屋からえいが出てきて隼人を諫める。
「もう、およしよ。私が質屋でこの方らに会っちまったんだよ」
「おっとっちゃん、盗人なの?」
今度は、奥の部屋から子どもの泣き声が聞こえ「あぁ、起きちまった。また熱が上がるよ」「ケン坊、また熱?」「ほんと、弱えな」「倉木さん、医者呼んできなよ」「薬は?」「そんな金ないよ、寝かせていれば治るから」そんな会話に反応する万太郎。そりゃ、聞き捨てならないよね。
小さい子どもがよく熱を出す。それは、かつての万太郎だ。
そして、隼人がなぜトランクを盗んだのかも察したような気がする。金が欲しかったのは、子どもの医療費のためだったんだろう。
「ワシが出しますき、お医者を呼んであげて。子どもの熱はツラいき、早う」
熱冷ましも持っているからと、様子を見せてもらう万太郎。←標本置きっぱなしでは!?
通された部屋は暗くて、おそらくジメッとしている。
首筋と脇の下を冷やしちゃったらえい。そしたら、うんと楽になる。熱が出たときの対処法と、持ち歩いている熱冷ましの薬をえいに分けて上げる万太郎。
医者と入れ替わりに出てきた万太郎と竹雄に、クサ長屋の住人たちがお礼を言う。そして、それぞれの晩飯を持ち寄って一緒に食べようと誘ってくれた。
あの一家は貧乏神がとり憑いとるな。貧乏神がおると目の前が暗くなっちゃう。こんなもんしか見えなくなる。
亭主がまともに働けばいいのよ。
大方、御家人崩れじゃないのか。刀傷、見たことありますから。
背中か、よりによって。
上野の山では大勢死んだしの。生き残っただけでも、儲けもんだが。
なんていうんでしょう。倉木一家の内情を説明してくれているわけなんだけど、この時代ならではの会話が繰り広げられていて、ピンとこないころがある。でも、なんか伝わる。しかし、貧乏だと視野がせまくなるっていうのはいつの時代も同じだし、国も同じだしと思うと切ないっすね。。。
万太郎と竹雄は、長屋のどなたかの家に泊めてもらい朝を迎える。←英語を勉強されているようなお部屋でしたね。明日、お名前覚えますぅ。
ドグダミに朝のあいさつをする万太郎。朝露に濡れたドクダミさんのカット、素敵でした。
ドクダミのにおいを嗅いで「えーにおいじゃ」とやっていると、クサ長屋の差配、江口りんが話しかけてくる。
「鼻がもげません?」
「ドクダミというったらこのにおいじゃき、今日も元気じゃなって嬉しゅうなります」
「変わったお人ですね」←ほんにほんにw
店子の面倒は自分が見る約束だと、医者代を返すりん。倉木の家の金はまとめて立て替えているという。たまに博打で勝つと返している様子の隼人。
「どうせ今は部屋も空いるし、追い出すのもね」
「部屋が、空いちゅう?」←そりゃ、万太郎も食いつくさ!
わし、ここに住みたいき、部屋、空いちゅうがですよね?
え?←玉恵ちゃんのえ?が最高よ!
はい、わしここに住みたいき! 主人公の無邪気な笑顔でエンドだよ!
・キャスト・
作…長田育恵
槙野万太郎…神木隆之介(通称神木きゅん)
井上竹雄…志尊 淳
倉木隼人…大東駿介
倉木えい…成海璃子
及川福治…池田鉄洋
江口りん…安藤玉恵
語り…宮崎あおい
主題歌…「愛の花」あいみょん
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