第10週「ノアザミ」50話
岩下が猫の絵を描き、先輩らがそれぞれの工程を説明しながら、石版に描いた絵が、どう刷れるのかを教えてくれる。
「自分の描いた絵をそのまま印刷したい」という万太郎に、「それはあたしらに消えろということだな」と岩下。新しい技術が出てくるということは、それまでにあった仕事を奪うことでもある。
そして、いよいよ試し刷りを許される万太郎。
大畑印刷所の皆さんが見守ってくれているのがいい!構図もいい!!
岩下さん、ワシは消えんと思います。
彫り師や摺り師、かつて腕を競うたすご技を誇った人たちが、その場所から散っていたとしても消えない。新たな場所に根付いて、芽吹いていくがじゃと思います。
磨き抜かれたものは決してなくならない。
変化しもっと強うなって生き抜いていく。それが生きているものの理。←万太郎は本当にクレバーな人だね。
そして、「ワシにも刷れた…!でも下手くそじゃのう」達成感の笑顔が眩しい。
「初めてにしてはなかなか」
「でも、いい絵って感じしねえな」
「これは優れた絵じゃない。そのままを描きたいんだ」
岩下さんが万太郎の絵を見て、彼の真意を理解するのがいいよね〜。
実際を見て、本物を知っているものの絵。本物を伝えるための手立てとしての絵。
万太郎が、刷り師の技術を学んでいるとき、寿恵子もまた、ダンスを学んでいる。
寿恵子が、ただ待つだけの女じゃないということを繰り返し描いてくれているのがいい。
クララ先生からお褒めの言葉をもらうほど、ダンスが上達している寿恵子。
ダンスの相手は高藤。「早う、あなたと私を見せつけたか」←なんじゃそりゃ!
高藤家からの馬車に乗る寿恵子は、道ゆく人などお構いなしのスピードに眉を顰める。
「もう少しゆっくり走れませんか」「これでもゆっくりです」←はぁ、秘書まで疲れるわい!
そんなとき、馬車の前を通り過ぎる男、万太郎!!!!!
道に咲くノアザミしか見えてないの、最高なんだけど!!
この子らは、草花を食べる動物たちから身を守るためにトゲを身につけちゅう。←これ、寿恵子のことじゃない? いや寿恵子というかおなごというか。いやいや、男女関係ないか。都合のいいようにコントロールしようとする大人どもから身を守るためには、知識が必要、学問が必要。自分の身を守るには、武器が必要ってことですね。
いつどういて、こんな素敵なことを思い付くがじゃろうのう。←そして、万太郎は武器を持つことを「素敵なこと」だと言う。カッコいいな、万太郎!
そんでさ、「早う、白梅堂に行きたい」って、ね。
見せつけたい高藤と、ただ寿恵子に会いたい万太郎。
どっちが魅力的かなんて、猿でもわかるっつーの!!!
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