第7週「ボタン」33話
Good morning gentlemen
東京大学の植物学教室を訪れた万太郎は、ついに田邊教授と出会います。
Who are you? 君は誰だね?
私は槙野万太郎と申します。田邊教授にお目にかかりとうて、土佐から参りました。
野田先生からの紹介状を読む田邊教授。
野田さんは「便宜を図ってやってほしい」と書いてある。
君の便宜とは?What are you want?
Why are you here?
どこから話したらいいかと迷う万太郎。側から見れば、英語で話しかけられて答えられないようにも見えるんだから、うまいというか怖いというか(褒めてます)
土佐から植物標本を持って参りました。今日お持ちしたもんは、これまで集めてきた中で特に珍しいと思うもの。こちらをご覧いただけたら、私のことをおわかりいただけるかと。
私に、君を理解してもらいたい?
はい!
What are you want?の答えが、自分を理解してほしいというのはうん、やっぱすげえな万太郎。好きなものを見せれば話が早いってのは、オタクみがあってよき!
なぜ君のものを教授が見なくてはならない? 大窪がごもっともなツッコミをし、珍しいとは誰が判断した? 君の師は誰だ? 徳永がグイグイ詰めてくる。…中のお2人、いいお仕事しているかとw
佐川では池田蘭光先生、そして去年一度、博物館の野田先生、里中先生に教わりました。
ワシは小学校も中退しちょりますき。←正直者万ちゃん! あらあゆる書物がワシの先生ですき。
失笑が起きるのは致し方ない…。その間、田邊教授は静かに手紙を読んでいる構図。
教授と話したければ順序というものがある。まず中学を出て、東京大学の予備門を受験、予備門を卒業したら、改めて東京大学に入学してきなさい。←丈之助もこの道を通ったのよね、すげえな。
そんな遠回りはできませんき。
でも俺たちはその遠回りをしてここにいますよ。←こういうセリフを織り交ぜるところが、らんまんの好きなところ。万太郎のように湯水のように使える金、好きなように学問に打ち込める時間のある者ばかりではない。むしろ、スタンダードは学生さんたちのほうだし、そういう彼らの生きる道の大変さも見せてくる。それも少ないセリフでってところがもう、本当にすばらしいよ。ブラボーー!
オーケイ。土佐から来たと言ったね。よろしい。中身を見よう。
土佐の人にはちょっとした恩義があってね。←今まで出てきた誰かな気がするけど、誰かな?
ノブレス・オブリージュという考え方がある(英語でね!)
地位のあるものには義務があるのだよ。
義務で見ると言われて「ほんなら結構ですき」と言っちゃう万太郎。やはり万太郎は万太郎だけの才があるんだなぁ。自分を安売りしない才、誰とでも同等に話をしたいと思う才。カッコいいなぁ!!!
あなた方は黙って、ワシが世界に打って出るがを眺めちょったらえい(英語でね!)
確かにワシは小学校を出ちゃせん。けんど、子どものころから植物が好きいう気持ちは誰にも、あなた方にも引けをとらん! 土佐の野山がわしの血肉じゃ!
この国の植物学のことをいつまでも外国の人らに任せちゃおれん。日本人の手で、この国の植物をすべて明らかにしたいと思うちょります。その第一歩としてまずは、故郷土佐の植物を採集し、植物相、フローラを完成させました。今日は、土佐植物目録を持参したがです。
そしてこっちはどんなに調べてもわからなかった、新種かもしれん植物です。
こいつ何者なんだよって思いつつ「植物目録」「新種」のワードに反応してしまう皆さんです! ドラマの都合もあるけど、根底に知りたい、学びたいという気持ちがあるからなんだと伝わってきました。
植物学に尽くしたいという思いに、偽りはありません。
これがその証です。どうぞ見ちゃってください!←もういいわい!って言っていたのに、結局標本を見せちゃう展開になって驚きですよ。なんか、すごいもの見たわw
「なんだこれは」「見たことがない」標本に引き寄せられる植物学教室の皆さんと、田邊教授に土佐植物目録を手渡す万太郎。
これだけ知るとは、君の言葉に嘘はないな。
この国で手に入る植物の本は読んだか?と聞かれ、一字残らず書き写してきたと万太郎。
うげえ…←誰、誰の発言!? いい反応ですよ!!!!
土佐で集めてきたおよそ500種類の標本を東京に持ってきました。この教室には、植物標本が3000種類以上あると伺いました。その標本を見せてもらえたら、ワシが持ってきた標本も何者か検定できるはず。それでもわからんかったら、そのときこそ…。
新種ですね!(小松原くん!いや、波多野氏!)
いい感じに、万太郎が受け入れそうな流れの中、徳永助教授がぶった斬るよ!
こちらの標本を検定するから、自分を出入りさせろ? 小学校中退の分際で交換条件を持ちかけるとは、浅ましい!! 諸君に問う。ここはどこだ? 東京大学!←田中哲司さんが気持ちよさそうに演じているよw
ここは我が国最高の学府であると同時に、国家の機関である! 交換条件なぞ鼻から成り立たん!
そうだな、成り立たん。そんなものはなくても、こちらは折れざるを得まい。
I want you here(訳:私は君が欲しい←ん? え? 寿恵子―――――!)
四国は温暖で雨も多い。植生も多彩だろう。君が持ち込む標本は、私たちにとっても大いに値打ちがある。西日本、九州、奄美…今後の植物採集の足がかりになる。
あり得ません、出入りを許せば大学の権威が揺らぎます。
徳永くん、君は本当に旧幕時代の化石だね。さっさと留学しておいで。←徳永くんwwww
確かに彼は本学の学生ではない。だが今、植物学教室における革新は一つだ。
東京大学開校から5年。理学部の15名の教授の内、日本人はたったの3名しかいない。
これが今の日本だ。コーネル大学の足元にも及ばない。
日本では植物学教室を始める以前に、標本の数があまりにも少なすぎる。
権威をかざして門を閉ざすより、もっと重要なことがある。
一刻も早く、充実した研究の場を作り出すこと。
今この時、この場において、植物学教室初代教授である私において。
革新はただ一つ。
「Mr.Makino」と手を差し出す田邊教授。シェイクハンドと見せかけて万太郎引き寄せて軽めのハグ←ズギャン!!
と同時に、部屋を出ていく徳永とお供する大窪。
何が化石、何が留学しておいで。ここは東京大学なんだぞーーー!
あいつはきっと火種になる。←いい意味で火種になっちゃうだろうねw
このとき、日本の植物学の黎明期でした。←というナレフォローもいい。
万太郎は特別に、東京大学に出入りを許されることになったのです。
・キャスト・
作…長田育恵
槙野万太郎…神木隆之介(通称神木きゅん)
井上竹雄…志尊 淳(回想)
大窪昭三郎…今野浩喜
波多野泰久…前原 滉
藤丸次郎…前原瑞樹
細田晃助…渋谷謙人
徳永政市…田中哲司
田邊彰久…要 潤
語り…宮崎あおい
主題歌…「愛の花」あいみょん
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