第5週「キツネノカミソリ」22話
ボッロボロで峰屋にたどり着いた竹雄のおかげで、万太郎が捕まったことがようやく伝わる。
タキも一緒に高知へ向かうと言う。
取る調べを受ける万太郎。峰屋の当主がこんな結社に入り、政府打倒をぶち上げるとは、峰屋がどうなっても構わないのか。って、なんやそれ!!!
「ワシと峰屋は関係ない」ほんまやで。
「なんでちょっと話しただけでこんな扱いを!?」
「黙れい!」結社の一味だろ⇄違うの言い合いの末、「いつまでそう言えるかな」と連れて行かれた先には、拷問を受けている逸馬が!!!(首を垂らして座る姿に正気のなさを感じてゾッとしたわよ泣)
「こいつが結社に金を渡していたんだろう」あらぬ疑いをかけ、逸馬にそれを認めさせようとする警察。警棒で逸馬を叩こうとする警察の姿に、「い、言います。白状します」と万太郎。
しかし、逸馬のほうが早かった。「仲間じゃないき!! そんなやつ」
「おまんら無能じゃのう。そいつは、ええ金づるだと思って引っ張り上げただけ。まさかおまんら、こんなんがワシの仲間だと本気で思っていたのか。ワシはこういう甘タレ坊がこの世で一番許せんがじゃ!」逸馬の悲しい嘘を、黙って聞くしかない万太郎。
お前は結社に入ってないんか?←最初からずっとそう言ってるでしょーーがーーーーー!
「はい」
「早川とは仲間じゃないのか」
うぅ、この質問に答えるのはキツい! と思ったら「仲間なわけないだろう!」とすかさず逸馬が割って入ってくれる。逸馬、おまんカッコいいぜよ。
取り調べから解放され牢に戻る万太郎。「申し訳ない…」
楠野と綾は握り飯の差し入れを持ってきた。
「男女別なく平等にというけれど、不平等じゃと思わん? あても一緒に戦っていたのに、あては捕まらない。だからこそ今こそあての出番じゃ。中の人らはあてが支える」
なんでもそうだけど、世の中のすべてを平等にすることは不可能だとは思う。でも、平等を望むことは間違いではない。ただし、利益も不利益も被らなきゃ本当じゃない、ということだろう。
そこにタキ登場! で、万太郎釈放!(世の中、やっぱり金とコネですよねぇ!?←こらこら)
「孫がボンクラだと婆様も苦労するな、お前みたいな能無し猿が一番タチが悪い」とまぁ、余計なことを言う警察。お前は、無能ちゃうんかい!って思ってたら、タキが言うてくれましたよ!!!
「そちらは孫を政治結社と間違えたとか。能無し猿を一味と見なすとは、大した眼力をお持ちやのう。よう詮議もせんとお縄にするとは、警察とはラクな仕事ですのう」(ほんにほんに)
「お、おばあちゃん…」「お、奥様…」
「孫を能無し呼ばわりしたら、許さんぞね!」(ドスを効かす松坂慶子さま、カッケーー! カッケーー!by夏ばっぱナレ)
釈放された万太郎は、皆と一緒に佐川に帰るが、自分だけ釈放されたことに心を痛めていた。
「みんなは牢屋から出られない。もしかしたら何年も」
「悪いとでも思うがか」
「ワシのこと助けてくれた。逃してくれた」
「けど、集まって演説会していただけですよね。火をつけたわけでも人を襲ったわけでもない。大した罪にはならんでしょう」とは市蔵。お国のお偉いさんが考えることより、一般ピーポーが考えることが常識的であり、逆に言えば、それほどまでに民に自由を持たせたくなかったんですねぇ。我々が今手にしている「自由」は、逸馬のような人たちが戦ってくれたおかげですね。その偉業に感謝の気持ちが自然と湧き上がる朝でした。
「おまんが政治の土俵で生きていきたいなら、命をとられても曲げられないものがあるだろう。けど、そうではないならメソメソするのはお門違い。お前は捨てたがじゃ。それなら振り返るな」
「代わりに何をするかじゃろう。人はすべてを持つことはできん。何かを選ぶことは、何かを捨てることじゃ」
タキは万太郎の植物学への気持ちを思って、このセリフを言ったのかな。捨てるのは峰屋か植物学か。もう、万太郎が植物学を選ぶだろうと覚悟を決めているのかな。
それはタキにとってはツラいことだろう。
もちろん、綾がいる。これからは綾が峰屋を盛り立てていくだろうけれど、この時代の感覚としては、男の万太郎に継がせたいだろうし、世間体のことも考えるだろう。
あ、いや、タキはそんな器の小さい女じゃないかも!! 代わりに何をするか。タキにとっても転換期なんだ、きっと。
・キャスト・
作…長田育恵
槙野万太郎…神木隆之介(通称神木きゅん)
竹雄…志尊 淳
槙野 綾…佐久間由衣
早川逸馬…宮野真守
市蔵…小松利昌
楠野喜江…島崎和歌子
タキ…松坂慶子
語り…宮崎あおい
主題歌…「愛の花」あいみょん
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