第5回「女賢しくて牛売り損なう?」(題1週)
先生は、私の話を遮らなかった。それだけですごくうれしかった。
法律このことは、まだまだ全然わからない。
でもそんな人が勧めてくれる場所でなら、できるかもって思ったの。
心の底から、自分を誇って笑えるかも。胸を張って一番になれるかもって。
もちろんそんために、必死に勉強する。知ってるでしょ私が女学校で…
「あなたが優秀なことくらいわかってます!」
はるは語る。
寅子が優秀だとわかっているから「女学校に行かせた」
そして続ける。母さんは行かせてもらえなかった女学校に、と。
5人兄弟の4人目だったはるは、高等小学校までしか行かせてもらえなかった。はるの母は、娘をどこに嫁がせれば旅館にとって一番旨みがあるか、それしか考えていなかった。
「それが癪だから父さんと結婚したの。当時は、旅館から遠く逃げられるなら誰でもよかったのかもしれない」←道言ショック!!!!! あ、もちろん今では道言と一緒になってよかったそうな。あはは。それでもその秘密、墓場まで持ってって道言卒倒してしまうw
「私は決めたの。私は、自分の子どもの幸せを一番に考えられる母親になろうって」←いや、だったら娘の気持ちをまずは理解してやって!
寅子は女子部に進んでも勉学に励んで優秀な成績を納めるだろう。法律家にだって、もしかしたらなれるかもしれない。「でも、なれなかったときは? なれたとしても、うまく行かなくてやめなくてはいけなくなったときは?」
「どうせ父さんは、いざとなったら俺が全部なんとするからとか、そんなふうに言ったんでしょう」←すべてお見通し〜!
夢破れて、親の世話になって、行き遅れて、嫁のもらい手がなくなって。それがどんなに惨めか、想像したことある? 今行こうとしている道であなたが心から笑えるとは母さんは到底思えないの。
どう進んだって地獄じゃない。そうでしょう?
頭がいい女が、確実に幸せになるためには、頭の悪い女のフリをするしかないの!←花江と同じようなことを言うなぁ。
寅子は言う「ありがとう。私のこと心から愛してくれて」と伝える。
けれど今にもこぼれ落ちそうな涙を堪えながら続ける。
でも、私にはお母さんが言う幸せも地獄にしか思えない。
やりたいことも、言いたいことも言えず、必死に家のこともしても、家族の前以外ではスンッとして。
スン?
「だから私は、母さんみたいな生き方じゃなくて」
母さんみたいになりたくないってこと?←いやそれは貴代美(いやそれちりとて!)
「正真正銘の親不孝になってしまったと寅子は思いました」
しかし。翌朝はるはまた、何事もなかったかのように振袖を買いに行く約束を寅子とする。←それが大人のやり方か!
昨日の敵は今日の味方ってか!
はるとの待ち合わせ場所・竹本に向かう寅子。
めっちゃしょんぼりしながら女学校から歩いて店に入ると、そこになんと桂場がいた。
まさにお団子を食べようとしていたその瞬間に!?
桂場の姿を見つけると、寅子は桂場に駆け寄ります。
「以前、夜学の授業にお邪魔させていたただいた」
あぁ、君か。
寅子は、桂場に背中を押してもらって、明律大学女子部法科への道がひらけたことに礼を言う。
けれど、母に女子部進学を反対されている。「先生ならば、どのように母を説得されますか?」
すると桂場はこう言う。
「私も女子部進学には反対だ」
え? 何でですか?
君が女だからだ。
はて?
桂場は言う「時期尚早だ」と。
「いつかは女が法律の世界に携わる日が来るかもしれない。だが、今じゃない」
それはやってみないと(わからない)
「今君が先陣を切って血を流したとしても、なんの報いもないだろう」
それもやってみないと(わからない)
「母親一人説得できないようじゃ話にならない。この先戦うのは女だけじゃない。優秀な男と肩を並べて戦わなければならなくなるんだよ」
寅子の反論はこう。「私の母はとても優秀ですが」
おそらく今想像してらっしゃるよりずっと頭がよくて、記憶力も誰よりも優れています。ですから、母を説得できないことと、私が優秀な殿方と肩を並べられないことは、まったく別問題かと。
心躍るあの場所に行けるなら、血くらい、いくらでも流します。
それに私、同じ土俵にさえ立てれば、殿方に負ける気はしません
いいや負ける。通うまでもなくわかる。君のように甘やかされて育ったお嬢さんが、土俵に上がるまでもなく、血を見るまでもなく、傷つき、泣いて逃げ出すのがオチだろう。
おだまんなさい。
お母さん?
お母さんん!?←www
何よ偉そうに。
あなたにうちの娘の何がわかるって言うんですか?
何が時期尚早ですか、泣いて逃げ出すですか。
そうやって女の可能性の芽を摘んで来たのは誰? 男たちでしょう?
そ、そんな。私に感情的になられても…
自分にその責任はないと?
それならそうやって無責任に、娘の口を塞ごうとしないでちょうだい。
「若造が!」怒れるはるが向かった先は呉服屋ではなく、「法学専門書店」
「六法全書ください」
私は私の人生に悔いはない。でも、この新しい昭和の時代に、自分の娘にはスンッとしてほしくない。そう思っちゃたのよ!←昭和だって新しい時代だったんだよなぁという感想
あんな若造に、あんなこと言われたらこうならざるを得ないでしょう。←はる、とにかく悔しかったんだね!
本気で地獄を見る覚悟はあるの?
ある!
こうして最後の敵を倒した寅子は、無事、地獄への切符を手に入れたのでした。←すごい締めですね(パチパチパチ)
・キャスト・
作…吉田恵里香
猪爪寅子…伊藤沙莉
猪爪はる…石田ゆり子
猪爪直言…岡部たかし
佐田優三…仲野太賀
米谷花江…森田望智
猪爪直道…上川周作
猪爪直明…永瀬矢紘
桂場等一郎…松山ケンイチ
穂高重親…小林 薫
他
語り…尾野真千子
主題歌…「さよーならまたいつか!」米津玄師
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