最後まで楽しませてもらいました。理屈じゃなく涙が溢れたぜ!「ブギウギ」

ブギウギタイトル ドラマ率直感想!

第26週「世紀のうた 心のうた」122〜126話

第19週「東京ブギウギ」第20週「ワテかて必死や」
第21週「あなたが笑えば、私も笑う」第22週「あ〜しんど♪」
第23週「マミーのマミーや」第24週「ものごっついええ子や」
第25週「ズキズキするわ」

愛助が亡くなって愛子が誕生して。
そんな愛と死を描いた18週が終わって、怒涛の社畜嵐に飲まれてしまい
ドラマの感想を書く余裕が1ミリも無くなって早ひと月以上。

気づいたら最終週だよ! 知ってたよ!

19週以降で主に思っていたのは、「子育て編、エラい長いな」ってことでせうか。
終盤、子育て編になると途端におもしろさに欠けてしまうのって、朝ドラあるある?
いや、個人の見解ですけどもぉ。

ブギウギは概ね楽しく見ていたし、なんだかんだとスズ子の物語だと思えていたんでっけど、羽鳥んや愛助のキャラがめっちゃ立っているのに比べると、スズ子はやっぱり弱かったかなぁと。いいところも悪いところも、あんまり特出してないのよね。

いわゆる“いい子ちゃん”でなかったのはとてもよかったのだけど、「義理と人情」の人だというのも全体を通すとそんなに伝わってこなかった。

大阪のおばちゃん的なキャラでありながらも、中の人の品の良さが出ているところは私的にはとても好きだったんだけど、それにしてもなんというか、「歌がめっちゃ好き!」という肝心の部分も描写不足というか。
もっともっと、羽鳥んに負けないくらい押し出して描いてもよかったよ。

“スズ子推し”でめっちゃキャラが立っていた愛助や、音楽バカでそのためにスズ子の歌が必要なんだ突き進む羽鳥んに比べると、やっぱり弱いんよね。

最終週、歌手を引退するスズ子に対して、「本当に歌手をやめると言うなら、僕は君と絶縁」すると告げる羽鳥ん。

でもね、僕は君を引退させないよ。
君が引退するということは、今まで作ってきた歌をすべて葬り去るということになる。
歌を殺すことになる

そんなことは絶対に僕は許さないよ。
君は死ぬまで歌手なんだ。歌を葬り去ることだけは絶対に許さないよ。

ええ芝居でした。たまらんかった。
そしてやっぱり、羽鳥んの中の人の演技を越えた演技(なんのこっちゃ)がすべてを持っていく。いや、スズ子の中の人が負けていると言いたいわけじゃない。

思わず絶縁するなんて言っちゃって茨田りつ子に相談しちゃう羽鳥ん。そういう振り幅がスズ子にはあんまりなかったという感じかな?

茨田りつ子もナイスキャラで、この2人の関係性もなんていうか、スズ子との仲をもっとうまく描いてくれてもよかったのにという気持ち。史実とかけ離れてしまうことを懸念したのか(知らんけど)、犬猿の仲のようであり、お互いがわかりあっているような仲なんだと思いたいけど、それはワテの脳内で補完してるんだよなと。第1回の描写で、そういう関係性を期待しちゃったというのもあるけどさ。

124回のメインは「福来スズ子 歌手引退報告会見」に。
勝手な記事ばかり書いていた鮫島は実はスズ子のファンだった、好きだからこそスズ子に凸していたみたいな描き方されていたけど、ワテの心は微塵も動かなかったぞ。
そういう、男のズルさとか甘えみたいなものを好んで描く傾向がありますよね、足立さん。(男性主人公のほうがその傾向は生きるような気がする)

「血のつながりなんか関係ないねん」とスズ子が思えたのはよかった。
ブギウギは「家族のカタチ」が大きなテーマよね。
それが意外とブレずにいたのもよかった。

最終回は福来スズ子の「さよならコンサート」
『東京ブギウギ』を歌い上げる趣里@スズ子と、それを見守る客席の面々を見ているだけで涙が溢れました。理屈じゃないねん。

羽鳥んの渾身の「スリートゥーワンゼロ!」もよかった。中の人、天才ちゃうか?

最後は、今のスズ子の家族と食卓を囲むシーン。
スズ子は義理と人情の話をする。「人に生まれてきたからには、みんなに義理があんねん。その義理を果たすのが人情やと、ワテは思うねん」

ブギウギは「義理と人情」「家族とは?」を柱にして描いて来たように思う。いや、途中、義理と人情についての描写は薄れてしまったので、柱にしようとして描いていたというのが本当か。

スズ子の人生において大きな存在となった羽鳥んとの関係も、途中で薄れてしまって残念。羽鳥んとスズ子の、音楽でつながった深い師弟愛というのをもーーーっともっと感じ取りたかった。

振り返るとその描写不足を感じる時期って、愛助とのエピソードを描いているころで、それが戦時中だったこともあって、羽鳥んは上海にいたから自然と薄れていまったのかもしれないけれど、でもやはり最終週でここまでスズ子と羽鳥んの関係性をメインに描くのなら、なんとか工夫してプライベートでは愛助、歌手活動においては羽鳥ん。その2人がスズ子の助けになっているというようなエピソードを描いてくれたらよかったかもな。

後半戦に「ん?」となるのは朝ドラあるあるというか、半年というスパンでドラマを描くということの難しさなのかもなと思ったり。朝ドラは、週5日の中で起承転結をつけなきゃいけないし、その上、ブギウギは金曜日にステージで魅せるというお題もあったわけだから、贅沢な要求といえば贅沢なことなんだけどもさ。

とまぁ、ちょっと最後は愚痴りましたが、ブギウギ、楽しませてもらいました!
何年かして再放送されるころ、間違いなく楽しんで見るだろうし、スズ子の歌がまた違ったように響くかもしれないと思うと楽しみで仕方ありません!

出演者の皆様、スタッフの皆様、お疲れ様でした!!!!

・キャスト・
作…足立紳 櫻井剛
福来スズ子…趣里
村山愛助…水上恒司
柴本タケシ…三浦獠太
羽鳥麻里…市川実和子
茨田りつ子…菊地凛子
羽鳥善一…草彅 剛

語り…高瀬耕造アナウンサー
主題歌…「ハッピー☆ブギ」中納良恵 さかいゆう 趣里

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