生と死を描きつつもやはり愛助の悲しみが大きく残るなぁ「ブギウギ」

ブギウギタイトル ドラマ率直感想!

第18週「あんたと一緒に生きるで」82〜86話

昭和22年(1947)元旦。
愛助が大阪の病院に移ってから1カ月が過ぎていた。
スズ子を訪ねてきた山下に、家族で過ごさなくていいのかとスズ子が問うと「年寄りは用無しですわ」とさりげない気遣いの山下じい敏腕マネ。相変わらずの気配りの人ですわね

ジャズカルメンの稽古が始まったスズ子。
「赤ちゃんが出来てから彼女の雰囲気が変わった気がする」と羽鳥んは、スズ子のカルメンに満足の様子。東@友近助産師も付き添ってくれ、妊婦のケアもバッチリでもろもろ順調な様子。が、そこに突然のゴシップ記者ヤローが妊婦スズ子を激写!

「何を書かれても気にしなくていいから。こっちは揉み消しのプロ」を、リアル世界でゴタついているよ◯もと芸人に言わすとはこれ如何に(爆)

スズ子と愛助は、手紙でやり取りを続けながら愛を確認し合う。
改めて、結婚を認めてもらうためトミと話をする愛助だが「何をどう話しても堂々巡りなだけやで」と、頑なにスズ子との結婚を認めようとしないトミ。
トミとしては、スズ子に歌手をやめて「ほんまの家族になって欲しかった」という気持ちがある。
そこには「夫婦は2人で1人や。互いにそっぽ向いてたらすぐに壊れてしまうわ」との信念があるからだった。

しかし、ボンは「僕らはお互いに前を向いているだけや」と伝える。
スズ子はスズ子の道、愛助は愛助の生きる道がある。
「家族でも違う人間やろ」

2月20日。
「ジャズカルメン」の公演が始まった。再三、必ず見にくると伝えていた愛助は、ついにその舞台を見ることが叶わなかった。病室でジャズカルメンのチラシを見つめる愛助が切ねぇ! 
「1日だけでいい」からと東京行きを懇願する愛助だが、医者の答えはNO。
愛助は「興奮して風邪を引いてしまったようや。アホや」とスズ子に手紙を書く。

「会いたかった」と伝えられないスズ子もまた、切ないね。

ジャズカルメンの千秋楽、りつ子が訪れる。
「大変なのはこれからよ。本当の本番は産んでから」と経験者みたいなことを言うりつ子には、子どもがいた!? 今、10歳だと言う。
「歌いたいから」子どもは実家に預けっぱなし、それでも後ろめたさはある。「だから、私は歌に命を掛けるの」
そんな生き方がいいか悪いかは置いておいて、茨田りつ子もまた、彼女の道を生きている。おなかの子と離れるなんて考えられないと言うスズ子に「うん、いいんじゃないそれで」とりつ子。それな!

愛助からの手紙が、はがきに変わっていた。

5月。
ジャズカルメンが終わって3カ月が経っても、愛助は東京に戻れずにいた。
病状が悪化する愛助と、経過順調なスズ子。対比で描かれると余計に愛助の孤独には救いがなく、それを一人で背負っている感じがツラいな。

妊婦検診でスズ子は「大阪に行ってきても、よろしいでっしゃろか」と持ちかけるが、「予定日まで10日」の今、それは認められないと医者は言う。そらそうや!←スズ子、行くならもっと早うに!

「だいぶ具合も良くなりました。もうすぐで帰れると思います」愛助の嘘は続く。
愛助はうなされながらスズ子の名前を呼ぶ。
スズ子と合わせたほうがボンの体調も持ち直すのでは?と矢崎がトミに提案するが、それを聞いた愛助は「それは絶対あかん」と。
「安心して赤ちゃんを産んでほしい」から、スズ子に今の自分の姿を見せたくないと言う。

「予定日までにはなんとか戻りたいと思うてます」
愛助の嘘はきっと、彼の願望。
「子どもが大きなったら遊びたいし、体を鍛えなあかんな」叶わないだろう未来を手紙にする愛助。

スズ子は神に祈る。「どうか、愛助さんをお守りください。治したってください」

お父ちゃんが頑張ってんのに、お母ちゃんが落ち込んどったらあかんな。
スズ子はおなかの子に話しかけ、それはわが子にも聞こえているからこそ、モゾモゾと動いてそれに応えてくれたんだろうなぁ。子どもは宝だね。

「予定日には戻るつもりです」とハガキに書いて寄越した愛助。
トミには自分は「もうあかんのやろ」と少し甘える。そして「僕をようけ笑わしてくれてありがとう」と感謝を伝える。ほんま、出来杉くんやで!

けれど、スズ子との結婚は諦めていない。「僕はあの人の明るさに救われたんや。僕の人生を明るうしてくれた、唯一の女の人や。あぁ、お母ちゃん以外やな」

ボンの危篤の知らせを聞いた坂口と山下じいは、悩んだ末、スズ子の家にやって来る。そのとき、スズ子は陣痛が始まっていた。2人のおじさんに抱えてもらいながら、病院に到着したスズ子。そのあたり、もっとコミカルに描いてくれてもよかったyo!

そして愛助は、スズ子に最後の手紙を書く。
生と死。そりゃ、対比させながら描きたいよなとはわかりつつも、死にゆく愛助が切な過ぎてなぁ。

坂口が興奮した様子で出産の報告をするが、愛助がそれを知ることはついになかった。
せめて、娘の誕生を聞くことができたならと思ってしまいますな。

産後2日目。
「そんな残酷だわ。産んですぐそんな話を…」と麻里は言う。
「せやけど、もう言わな」と山下じいは言う。

いつが正解なんてないけど、スズ子が一人、この事実を知らないというのはやはり違う気がするから、山下じいの選択でよかったとは思う。

「福来さん。ボンは亡くなりました」
突然知らされる、愛する人の死。ただでさえホルモンバランスがおかしなときに、そんなこと聞いたらお乳も出なくなっちゃうのでは…と余計な心配をしちゃう視聴者はワテだけじゃなかったはず!

大阪から矢崎もやってきた。
「ボンから、福来さんに渡すように預かっていたものがあります。預金通帳です」←ボン、なんて出来る子なの!!!!

なんで、ワテの大切な人は、早ういなくなってしまうんや。
ワテも死にたい。

それを聞いた山下じいは、激怒する。「ツラいんはあんただけおまへん」
「あんな、あんなええ子が、こんな早う死ななあかんのや」声を震わせ泣きながら山下じいは言う。←激しく同意よじい!

あんたは、ボンの分まで生きなあかんのです!
ワシらができることはなんでもします。何があってもあんたを支えますから。次、次、死ぬ言うたらどつきまっせ!

矢崎は「ボンが最後に書いた福来さんへの手紙です」と愛助の手紙を置いていったのだが、スズ子はここでようやく、その手紙を手に取る。封筒を開けると、箱根旅行の写真が同封されていた。

スズ子さん、スズ子さん。
僕は、スズ子さんに出会えて、本当に幸せやった。
約束を守れなくて、本当に申し訳ない。

スズ子さん、ツラいことがあったら、歌ってください。
そして今、スズ子さんの横でかわいい顔している赤ちゃんを、見てください。
その子は、僕らの宝物や。きっと、その子と一緒なら、何があっても生きていけるはずや。

ほんまに、ごめんなさい。

母一人、子一人を残していくことが、どんなに心残りだったか。
愛しい妻と、その人との子どもを一目見ることも叶わずこの世を去った愛助。
どんなにツラくて、寂しくて、悔しかったことでしょう。

スズ子はようやく前を向く。
「愛子、お母ちゃんな、あんたと一緒に生きるで」

・キャスト・
作…足立紳 櫻井剛
福来スズ子…趣里
村山愛助…水上恒司
坂口…黒田 有
矢崎…三浦誠己
東…友近
村山トミ…小雪
羽鳥麻里…市川実和子
茨田りつ子…菊地凛子
山下達夫…近藤芳正
羽鳥善一…草彅 剛

語り…高瀬耕造アナウンサー
主題歌…「ハッピー☆ブギ」中納良恵 さかいゆう 趣里

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