公式HPによると「講談社『Kiss』で連載中の、柴なつみさん作の同名コミックが原作」のドラマ化。ルックスも演技も大好きな波瑠ちゃんがヒロインなのだけど、タイトルの“お嫁くん”というワードにちょい引っかかって、「脱落する自信ありあり」で見始めましたけど、意外や意外!? 楽しいやないかーーーい! 水曜10時が待ち遠しいまであるよ(笑)
タイトルがすでにネタバレっぽくなってしまっているので、波瑠さん演じる速見は「仕事はできるが家事はできないのでしょう」と思っていたらその通りだし、「お嫁くん」というからには高杉くん演じる山本は家事ができる子なのでしょうと思っていたらその通り。なのに、ププッと笑えて2人を微笑ましく見ていられるのは、なぜなのか。
公式HPには「社会派ラブコメディー」とあって、社会派はまだよくわからないのだが(汗)、ラブコメの度合いが、私にちょうどいいのかもしれません。あ、あと波瑠にゃんと高杉くんの佇まいや演技がウザすぎないし、滲み出ちゃってる美男美女感がよきバランスを生み出しているのかもしれません。
「清潔感、安心感、満足感をモットーに“できる女”感を出して」働く速見は、仕事だけでなく気配りもできるから、社内からも取引先からも信頼が厚い。褒め言葉として「お嫁さんにしたい」と言われてしまっているが(←今時そんな発言する人おるんかい!とは思うけど…)それに関して速見がモヤっていても、ガツガツ反論するタイプじゃないところが私的には見やすいんだと思う。(ぶっちゃけ、そんな発言にイチイチ突っ込んでいたら仕事にならんとこありますし)
速見は「ズボラ女子」の一面があるということなんだけど、フルタイムで働く女子が家事まで手が回らないはあるあるだし、ゴミくらい捨てろよwとは思うけど、家の惨状に速見が卑屈になっていないところもいい。「不潔で、危険で、満足とはほど遠いもの」とか言っちゃってるけど、仕事を理由に開き直っていないのよ。速見は家事を仕事の二の次にしているわけではなく、物理的に手が回らないし、ただただ苦手なだけ。
「お嫁くん」こと高杉が、速見のことを憧れの先輩以上の感情を持っていることを、第1話からサクッと提示してくれるのも見やすいポイントでした。そして、それを指摘する高杉の同期・赤嶺さんのキャラもいい。「山本くんって、速見さんのこと好きでしょ」って本人にズバリ言っちゃってるあなたは高杉のことが好きでしょ?という関係なんだけど、感情がジメッとしていないので、陰ながら赤嶺さんも応援できる(赤嶺さんの恋は絶対に成就しないと思うけどな泣)
酔った勢いで速見の部屋に来ちゃう山本とか、リアルでされたら超迷惑な上にちょっと恐怖な部分もあるけど、速見の汚部屋を見てしまった山本の反応がキレッキレなので、よしとできちゃう。「なんか先輩の家って、臭くないすか?」からの、勝手に中に入った上に「何してんすかー、アンターーーーーー!」って、大、絶、叫(苦笑)
ほかにも、速見の部屋を掃除しに来た山本くんがまるで業者!?な格好だったり、「俺が嫁に来たからには」で張り切りすぎて当の本人に「お嫁さんというよりもはやお母さん」って思われちゃったり。濃いキャラ・赤嶺さんとか、ちょいぎこちないヒコロヒーの演技とか(笑)、見どころ多数。
外で気を遣っているのは全部仕事のためで誰かのお嫁さんになるためじゃない。
家事がちゃんとできないとどうして理想の嫁じゃなくなるのか。
結婚したら女が家のこと全部やるってこと?
男も女も関係なく、家事ができる人をお嫁さんって呼べばいいんじゃないの?
このあたりが「社会派」メッセージなのかもな。けど、このあたりはもう各家庭で大バトルをしたらいいと思う派なので(爆) 仕事と家事のバランスは各々で決めたらいい話だし、答えをドラマから貰いたいとは思わないけど、 家事は得意な人がやればいいよね♪に落とし込むほど簡単な話じゃないので、どういう落とし込みにするのかはちと注目かなーー。
あと、仕事はできるけど家事は苦手な「ズボラ女子」というキャラを波瑠にゃんが演じることで、美しさを隠しきれず見ていて悲壮感がない! というメリットはでかいと思う。波瑠はコメディアンヌだとは思わないんだけど、彼女らしいボケやツッコミをされていて、それもまた唯一無二の魅力だなと思う。山本役の高杉くんもとてもいいっすね。高杉くんをそこまで注目したことがなかったし、好きになったキャラもいないのですが、山本、いいっす! 高杉くんのハマりやくではないでしょうか!!!
・キャスト・
原作…柴なつみ
脚本…橋本 夏
速見穂香…波瑠
山本知博…高杉真宙
赤嶺麗奈…仁村紗和
高橋君子…ヒコロヒー(!)
古賀一織…中村 蒼
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