エピソードを積み重ねないでセリフだけで済ませてはダメだとあれほど…「ブギウギ」

ブギウギタイトル ドラマ率直感想!

第16週「ワテはワテだす」75・76話

まずは小夜とトムの結婚話。

スズ子の元へやってきた小夜とトム。仲介役は愛助ってところでせうか。
「アメリカに行く話やったらあかん!」とバッサリなスズ子に、かつて東京行きを「あかんもんはあかん!」と却下したツヤを重ねているとは思うんだけど、でもなんで?っていうね。いやわかる。理解はしている…とは思う。
だけどやっぱり、スズ子にとって小夜がそこまで大きな存在だなんて、描いてきましたっけ?

そやけど小夜はもうスズ子の付き人やない。「あかん許さんの一点張りやったら、話が先に進まへん」って、ここ最近の愛助がずっと大人!

なんだかんだと小夜とトムは結婚してアメリカに行くわけだけど、別れ際に小夜に伝える「小夜ちゃんは、ほんまの家族やから」ってセリフもなんだかな。(意図はわかるけどそんなに間柄でしたっけ?ってハテナがいっぱいよ)

頑張って生きてきて、ほんまにええ子。お節介ばっかりで面倒なとこもある。せやけど、こんなにやさしいてこんなに頼りになる子は、他におらへん。←ってさ、そういうセリフが生きるのはそういう小夜を描いてこそよ。悲しいかな、ほとんど描いてねーっつの! 残念!

スズ子とタナケンの話。

「ワタシ、どうしても自信がありませんのよ」
このセリフを繰り返すスズ子。ここ、結果的にスズ子は関西弁じゃないと調子が狂うんだったら、そういうのが伝わるカタチにできなかったですかねぇ…ていうね。

タナケンから有益なアドバイスを得られないと、スズ子は羽鳥んに相談。
芝居のことなんてまるでわからない羽鳥んが、スズ子のセリフを聞いて「いいね」「うん、素晴らしい」「ははは、面白い」となるところはおもろかったな。つよぽんは本当に、芝居の緩急がうまいな。

普段の福来スズ子とまるで違うことを面白がる羽鳥ん。
「落差を見せてるつもりだろう。音楽でいえば転調だ!」なんでも音楽につなげるあたりも羽鳥んらしいし、羽鳥んもキャラが立っているのよねぇ。

歌の稽古をしようとする羽鳥だが、今は芝居のことで頭がいっぱいだとスズ子。
共演の役者にも調子が狂うと叱られた。たしかにその通り。「間の違う素人がステージに立ってたらやりにくてしゃあない」

間が違うか。…それは面白いね。少しくらいならリズムがずれても面白いだろう。そこからまた違うノリが生まれるかもしれない。

そんな羽鳥んの言葉にスズ子は、何がダメなのか気づいたよう。←というのをもうちょい強調してもいいように思う。だってこれはスズ子の物語なのだから!

そして山下じいマネージャーに宣言する。「もうこれからは、好きにやります。歌うててもお芝居してても、ワテはワテや」。そしてスズ子が出した答えは、セリフを関西弁に変えて自分らしく演じること。

「すんまへん! ワテ、自信ありまへんわ!」
稽古中に急に関西弁をかますスズ子に、真面目にやれと田中がすかさず文句を言うが「台本の通りやと、東京弁が堅苦しいんです。ワテは、大阪弁やないと口が回らへんから」これ、セリフ覚えているときとかに東京弁は言いにくいなぁとかひとりごちでも入れたらよかったのでは? そんなんやるのは野暮なんでせうか。

舞台は東京。おかしいやろと田中も応戦するが「そやけど、ワテはワテだす。ワテらしくやらな!」とスズ子も食い下がる。

そこにようやくタナケンが入ってきたわよ!
「面白いね。もう一度やってみて。僕もなんかできそうだから」
タナケンのこの一言に、スズ子の声もワントーン上がる。「はい♪」スズ子の変わり身の早さというかゲンキンなところというか、こういうのをもっと積み重ねてくれるとスズ子のキャラも立つというものよね。きっと。

稽古の後、またも田中はスズ子に嫌味を言う。
「そんなわがままが許されるのは、あんたが流行歌手だからだ」って、うるせーなー!

そこにタナケンが戻ってきて「おもしろければいいです」と。
どうしてお客様が、お金を払って僕の舞台を観に来るのか。
現実を忘れに来るんです。
大和さんと同じこと言ってるわーーー!

そんなお客様に、当たり前のものを見せてもつまらないでしょ。←大なり小なり、エンタメ界に生きる人間は肝に銘じたいセリフですわね。

スズ子は「舞台本番もこのままでいきまっけど、ほんまに大丈夫でっか?」と問う。
タナケンは「僕を誰だと思ってるんだい。喜劇王、タナケンだよ」と。
幕が上がりゃあ、舞台は役者のものだ。玄人も素人も関係ない。好きにやればいい。
何をやっても、僕が全部受けてあげるよ。
スズ子、落ちましたーwww

そんなわけで、舞台は大成功! めっちゃ新喜劇風味でしたねw
スズ子が歌う「コペチータ」はディズニーのショーみたいで楽しかったわ♪

タナケンはスズ子に言う。
君が舞台に立った瞬間、お客さんは君から目が離せなくなる。天性のものでしょう。
僕とは間が違うが君はそれでいい。君は、君のままでいなさい。

最初からそう言ってくれればよかったとスズ子がボソると「答えは自分で探し出すもんです。何事も道のりは険しい。だからこそ、面白い」。

そんなこんなで「舞台よ!踊れ!」は大好評。タナケン・スズ子のコンビは話題になったと高瀬アナ。タナケン、これで終わりちゃうよね? まだまだスズ子と絡んでほしい!

で、最後はスズ子と愛助の結婚の話。

村山トミからの伝言を伝えにきた矢崎。
「同棲を始めて2年。年頃の男女が籍も入れず、半端なままだと世間体が悪い。そろそろ結婚を考えてはどうか」

トミに認めてもらえたのかと喜ぶスズ子と愛助だったが「つきましては、福来さんに歌手をやめていただきたい」って、そりゃそうなるやろな。

トミは最初からそれしか言ってへんぞ! 何驚いてんねん!

・キャスト・
作…足立紳 櫻井剛
福来スズ子…趣里
村山愛助…水上恒司
坂口…黒田 有
矢崎…三浦誠己
小林小夜…富田望生
サム・ブラウン…ジャック・ケネディ
棚橋健二…生瀬勝久
羽鳥麻里…市川実和子
山下達夫…近藤芳正
羽鳥善一…草彅 剛

語り…高瀬耕造アナウンサー
主題歌…「ハッピー☆ブギ」中納良恵 さかいゆう 趣里

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