第3週「ジョウロウホトトギス」15話
東京滞在、最後の日。
もう一度、「白梅堂」の軽焼を食べたかった万太郎。しかし、店が入れ替わっていたため食べられないし、寿恵子にも会えない。
「まぁ、こういうのはご縁ですし」という竹雄のひと言で、「あーあ、竹雄が、あのとき竹雄がなー」とか、チクチク言いだす万太郎。お前っ!
でも、竹雄も言っちゃうよ。「若にお使いしているわけじゃない。峰屋の御当主にお使いしている」ってね。ギスギスしてんなーーー!
土産やら、高い本やら、高い顕微鏡やら買いまくる万太郎(さすが大店のボン!)
竹雄も好きなものを買えよと言われ、綾に似合いそうなかんざしを手にする竹雄。「それ、姉ちゃんに似合いそうやな」とすかさず言ってくる万太郎――――! お前本当にっ!!
帰り道、植物分類学の話をする万太郎。これから標本を集めるためには「土佐に引っ込んでいたら無理」。間髪入れずに「ええ無理ですよ」と竹雄。
昔から、大店の旦那衆は羽振りよく遊んじゃもんだと聞いている。でもそれは、若が峰屋の当主を務めるからこそ。「草のことはどだい無理」だとまた釘を刺します。
「ワシが見つけたあの花は、先生も見たことがないという」
「ほんで? 若が峰屋を放りだしたらワシらはどうなる。若はワシらを捨てるがですか!」
「そ、そんなこと、言うちゃせんじゃろ…」さすがにしょんぼりな万太郎。
東京最後の夜は牛でしょってことで、牛鍋を食う万太郎と竹雄。うめーーーー!
すると、隣席の客たちの会話が聞こえてくる。客たちは、博覧会の酒の話で盛り上がっていた。どれが一番うまい酒だったか。思わず聞き耳を立てる万太郎と竹雄。
7日通って全部飲んだという客が「土佐の酒」と言いだす。
「峰乃月」「品がある」「毎日飲んでも飽きなかった」
万太郎は思わず「その酒屋は峰屋じゃき」
竹雄も思わず「峰屋の峰乃月が日本で一番じゃと思いますき」
楽しい宴を終え、牛鍋屋を出てくる竹雄。と、万太郎の姿が見えない! 慌てる竹雄。
脳裏には、幼少期に万太郎を探し回ったあの冬の日のことが浮かでいた。
ふざけて隠れていた万太郎に、竹雄ブチギレ!!! これはもうね、100パー万ちゃんが悪いっす
「ふざけんとってください! 人を心配させてそんなに楽しいがか!」
困っている。ワシは峰屋の番頭の息子。ワシがお使いしているのは峰屋のご当主。
でも、こんなに腹が立ってぐちゃぐちゃになるのはアンタだから。
子どものころ、二度とそばを離れないと誓ったのはアンタだからやき。
「ちゃんとした当主になれんでごめん。ワシもわかっちゅうが」
揺れてんなーー。2人とも東京という大都市の空気に触れて、心が揺さぶられているんだろうな。
万太郎よりも、竹雄の変化のほうが大きいのかもしれない。今後、万太郎が再び東京にでるためには竹雄がキーになるかもね、と。
峰屋の当主だから使えている、というのは表向きの理由であって、竹雄は万太郎のことが大好きなのだ。万太郎が植物学の道に進みたいなら、それを叶えてあげたい。その夢を支えてあげたい。だけど、峰屋のことも大切なのよ、だからもう心がぐちゃぐちゃなのよね…。
万太郎は、酔って登った大木にお別れの挨拶を。
「ありがとうございました。東京はすごい街でした」急に標準語の万太郎、色気がダダ漏れてね?
「このスゴさ、酒屋佐川の者に話しても伝わらないだろう」
言語化できないけど、肌で感じる東京の魅力。ユイもそれを感じたいんだよね(ってあまちゃん混ぜちゃった!)
万太郎は、最後にもういっぺんだけ屋台に出向く。その夜、「白梅堂」は出店していた。
「ご縁があったいうことですき」の竹雄のひと言がいい。
寿恵子から軽焼を受け取る万太郎。
「カエルさま?」と万太郎に気が付く寿恵子に「明日は国に帰る、カエルだけに」と笑いをとる万太郎(寒いけど寿恵子が笑ってたからええかw)
竹雄の元に戻ると「東京は遠すぎる。もう来ることもないき」と万太郎。
すると「カエルさま、待って」と寿恵子が追いかけてきたーーーー。お、なんだなんだ? と思ったら、お土産(軽焼か?)を渡して行っちゃったよーーん。次に会えるのはいつかしらん?
いろんな気持ちを噛み締めて顔を上げる万太郎。
「帰ろう、佐川へ」
・キャスト・
作…長田育恵
槙野万太郎…神木隆之介(通称神木きゅん)
西村寿恵子…浜辺美波
竹雄…志尊 淳
語り…宮崎あおい
主題歌…「愛の花」あいみょん
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