第5週「ほんまの家族や」22話
キヌから譲り受けた菊三郎の形見をブラブラさせて歩くスズ子。
幼きころの記憶が脳裏に浮かぶ。
ツヤとキヌ、2人のお母ちゃん。
お母ちゃ〜んと声をあげて泣くスズ子にポロポロともらい泣きや!
スズ子の不在に落ち着かない六郎。そのころ、スズ子は記憶にあった(かどうかも定かではないが)河原にやってくる。子どもたちに混じるように川に入り、コケたのを機にそのまま川に寝転んでしまう。
「胸が…、おなかが…、体中が…、暑うて、張り裂けそうやった…」
緊張や不安で体が強張ってくると身体中が冷えていくような感じがするけど、スズ子は暑いと言う。ツヤというお母ちゃんと、キヌという実母の存在は、スズ子にとってイヤなことじゃないのかもしれない。ただ、今はまったく気持ちが追いつかないのだろう…。
帰ってきたスズ子に六郎がまず気が付くのがいい。
「姉やん!どこ行ってたんや、心配したんやで」
「おばあちゃん!姉やん帰ってきたで、早よ晩ごはん作ったって」
「ずぶ濡れやんか。何してたんや? 海で泳いでたんか?」
スズ子の着物を拭いてやる六等。手つきのおぼつかなさが涙腺を刺激するわい!
ホンマ心配したんやで。もし姉やん帰ってこんかたら思ったら、なんや妙な気分やった。
手も足ものうなって、おなかにポ〜ンと穴が空いたみたいやったで。
「六郎」「なんや?」
抱きしめてくれ。ワテも体が、バラバラになってまいそうや
大丈夫や。バラバラになんかせえへん
「お母ちゃん…お母ちゃ〜ん!」声をあげて泣くスズ子。お母ちゃんはツヤのことか、キヌのことか、その両方か。
いや、ワイ六郎やで。←www
アホ! 知ってるわ。お母ちゃんって言いたかったというスズ子に「ほなら言うてええで」って許可制w
「気分壊れるわ。あほ〜!」泣き笑いやなスズ子。六郎がいて、ホンマよかったわ。
どこかズルくて少し冷たい大人の世界
夕食時。重たい空気の中、タカがスズ子に謝罪する。
「スズ子、すまなんだな。みんなで内緒しとって」
ツヤもな、いろんなこと思って話さんかったと思う。何を思とったかはツヤにしかわからんけんど、ワテには察しがつく。
ツヤはな、スズ子が大切で大切で、おかしなるくらい大切で。
スズ子の心も体も、みんな自分のものにしたかったんや
どこにも渡したくなくなったんや。
タカは「スズ子も六郎も大好きで大切」だと伝える。けれど「ホンマのこと言うたら、ツヤやタカのほうが大切や。自分の子やけん、当たり前や」
ツヤもな。スズ子、自分のホンマの子や思っとるよ
けど、スズ子は知ってもうた。それをツヤに言うんは、もうスズ子の問題や。
おばあちゃんは、ツヤが悲しむのは見とうない。けど、スズ子はスズ子で、一人の人間や。
スズ子が苦しなったら、言うてもええと思う。
その夜、やはり泣いてしまうスズ子。六郎がそばにおるで!←頼りにならんけど!
大阪に戻りはな湯の煙突を見つめながら、スズ子は「香川のことは、お母ちゃんとお父ちゃんには内緒や」と決めた。「今、そう決めた」
「わかったわ。ワイと姉やんの秘密や」六郎くん秘密ができてうれしいらしいw
「ただいま」「おかえり」何も言わない、何も聞かない。それが返って不自然だけれど、言わない。聞かない。
翌日、早めに劇場に出てきたスズ子は、歌いながら拭き掃除。
「声、でかいわ」林部長、お久しぶりw
「やっぱスズ子は歌かもしれんなぁ。大和も言うてたんや、スズ子の歌はいつか化けるかもしれん言うてな。化けるんやったら、早よ頼むわ!」
「こうしてワテの休暇は終わった。また稽古と本番の日々や」
スズ子は、リリーや和希にも休暇中はふろ屋の手伝いをしていた体で話を通した。
香川での出来事をなかったことにはしないだろうけど、中身が中身だけに今はそっとフタをしておきたいのだろう。
・キャスト・
作…足立紳 櫻井剛
福来スズ子…趣里
大西タカ…西村亜矢子
花田松吉…木内義一
易者…やなぎ武
アホのおっちゃん…岡部たかし
ゴンベイ…宇野翔平
熱々先生…妹尾和夫
リリー白川…清水くるみ
秋山美月…伊原六花
桜庭和希…片山友希
花田六郎…黒崎煌代
羽鳥善一…草彅 剛
大西トシ…三林京子
西野キヌ…中越典子
花田ツヤ…水川あさみ
花田梅吉…柳葉敏郎
他
語り…高瀬耕造アナウンサー
主題歌…「ハッピー☆ブギ」中納良恵 さかいゆう 趣里
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