舞ちゃん(子役・浅田芭路)が、東大阪に帰ってきました。お母ちゃん(永作博美)が五島まで迎えに行って、家にたどり着くであろう時間に、お父ちゃんとお兄ちゃんが出迎えのため玄関の前で待機。「舞いあがれ」には、さりげない温かさが随所に散りばめられています。毎朝、人のやさしさに触れられるっていいね!(私はBSで「本日も晴天なり」も見ているので、もはや天然記念物のごとき頑固親父・宗俊(津川雅彦)で苦笑して、舞いあがれでじんわり泣くという流れも定番化しております)
第3週「がんばれ!お父ちゃん」
舞ちゃんが帰宅する日、お父ちゃん(高橋克典)とお兄ちゃん(子役・海老塚幸穏)がカレーを作ってくれていました。舞ちゃんが五島で体と心の元気を取り戻している間、お父ちゃんとお兄ちゃんも同じように成長していたんだと伝わってくるのがいいのよね。それを見た舞ちゃんがお皿を出すねと言ってサクッと動いて、それに驚くお父ちゃんとお兄ちゃんの顔もいい(笑)。原因不明の舞の発熱によって歯車がうまく回らなかった岩倉家が、新生舞ちゃんが戻ってきて、いい感じに動き出したのが伝わります。
舞ちゃんは、ばんばと作ったばらもん凧をお兄ちゃんに渡します。凧の顔が怖いねんというお兄ちゃんに、これは「鬼に兜を食べられても逃げんと立ち向かうサムライ」だと説明します。あぁ、悠人も早くばんばに会えるといいのになーー。五島からの帰路、おねだりして飛行機に乗って帰ってきた舞ですが、そのことをお父ちゃんに報告。すると、父・浩太も飛行機が好きで、飛んでいる飛行機を見ると元気になったと話してくれました。自分が好きなことを、子どもも好きになってくれるってどんな気持ちなのかしらん。浩太の場合は、子どもが飛行機を好きになるような普及活動をしてないわけだから、驚きもありつつ、めちゃくちゃうれしいだろうな。
東大阪の学校に久しぶりに登校した舞ちゃん。うさぎ小屋のスミちゃん(原因不明の熱に悩まされていたときの、舞ちゃんの心の友だった黒うさぎちゃん)に会いに来たら、スミちゃんの姿が見えません。久留美ちゃん(子役・大野さき)から、夏休み中に死んでしまったことを告げられます。久留美ちゃんは、舞が五島に行く前に一緒に飼育係をしていた子です。友だちとしての距離が縮まる前に、舞ちゃんは五島で療養することになったのだけど、励ましの手紙をくれていました。久留美ちゃん曰く、夏休み中に具合が悪そうだったスミちゃんをおうちに連れ帰ったら、翌日死んでしまったんだとか。舞にとってスミちゃんが大事な存在だと知っているからこそ、久留美ちゃんもその事実を伝えるのは勇気がいたと思う。舞もももちろんショック。だけど、うさぎは病気を隠すことがあると本で読んだから、スミちゃんが死んだのは久留美ちゃんのせいじゃない! それを伝えたいと決意して、翌日ちゃんと伝えられた舞ちゃん。
「せやから、望月さんのせいじゃない」
それを聞いた久留美ちゃんがうれしそうで(でもあまり表面には出さなくて)、久留美と別れたあとに「言えた」とホッとする舞もかわいくて、朝からまたピュアな友情、見せつけてんな!!!!←最高かよ
さて、舞ちゃん。なんだか忙しそうで大変そうなお父ちゃんを励まそうと、模型飛行機を作ることにしました。そのことを貴司に相談したようで、貴司とともに古本屋「デラシネ」に連れてきてもらいます。そこで、舞ちゃんは模型飛行機作りの本を出してもらい、貴司は詩の世界に出会います。貴司が手にした詩集は、八木(又吉直樹)が自主制作したものでした。彼の詩の言葉に触れ、貴司は自分の中の感情の言葉にできなかったものを伝えてもらった気がしてスッとしたと言う。「寂しくてきれい」。キミ、ほんまに小学生かっ!
デラシネは、フランス語で根なし草の意味を持つ言葉。そんな古本屋の奥の部屋に、舞ちゃんと貴司が通うようになって、見るともなしに見守っている大人がいる空間。プライスレスじゃね? そこは舞と貴司にとっての秘密基地。舞はそう言って、久留美も誘います。まだ詳しく言及されていないけど、久留美の家にはお母さんがいません。古本屋では料理本を広げてレシピをメモしています。貴司は詩集で、舞は模型飛行機作り。プライスレス!!!
飛行機作りをする舞に、「難しそうやな」と久留美。舞は、お父ちゃんの元気がないから、お父ちゃんの好きな飛行機が飛んでいるところを見せて元気になってもらいたいんだと話します。すると久留美も「うちのお父ちゃんも元気がない」とボソリ。ということで、2人で模型飛行機を作って飛ばしてお父ちゃんズにパワーを送ることにしました。貴司は、うちの親はこれ以上元気になってもらっても困ると辞退。(貴司の両親は、中の人が芸人のグッさんとクワバタさん。貴司の気落ち、視聴者全員納得したと思うw)
で、舞に元気を出して欲しいと思われているお父ちゃんですが、親から引き継いだネジ工場の経営が、日に日に苦しくなっている様子。長い付き合いの取引先から一方的に取引中止を言い渡されて、もう、沈没寸前よ! でもね、舞ちゃんを連れて遊園地に行った帰り、高台から見た東大阪の景色を見て舞が「キラキラしてるな」と言った言葉で、お父ちゃんは奮起するのです。父ちゃんに手作り飛行機で元気づけようとしている舞ちゃんだけど、もう、あなたの、その言動で、お父ちゃんは元気をもらったよ。うまく言えないけど、これが1+1が2ではなく、3にも4にもなるということではないか。人の心を動かすのは、意図せずに出てくる言葉だったりするんだろう。それが言葉の持つチカラであり、脚本家さんはそれを信じているんだと思う。
奮起したお父ちゃんはしつこく営業を続けて、特殊ネジの試作品を作らせてもらうことに。当然、納期はめっちゃタイト。ここで、ご近所の仲間の手を借りて(そんな納期でできるか!って怒られていたけどw)、試作品を納品し、新規の仕事をゲット。そして、舞ちゃんたちの模型飛行機も出来上がって、お披露目会当日を迎えます。舞ちゃんはお兄ちゃんも誘いますが、忙しいと断られてしまいます。でもさ、ちゃんと来てくれるのが悠人なのだ。悠人、登場シーンは少なめだけどとてもいい味を出しているし、なんだかんだ応援してるゾ。
模型飛行機はぐんぐん飛んで、お父ちゃんズが喜んでいる姿を見て、舞&久留美もうれしそうで、なにこれ、プライスレス!!! 後日、本物の飛行機をお父ちゃんと見に行って、間近で飛行機を「うわーー!」って最高の笑顔で言いながら見上げて…2004年にワープ!!!(リアタイ時、急に子役ちゃんとのお別れが来てさみしかったよ)
「子舞」ちゃんこと浅田芭路さん、本当にお疲れさまでした。原因不明の熱に悩まされていたときの舞ちゃんから、元気を取り戻した舞ちゃんの演じ分け、天才かよ。次に会える作品、楽しみしています。さて、4週からは大人舞ちゃん(福原遥)の登場ですよ!
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