きれいなまとめ方じゃなくて、2人して想像を絶するバカを貫いて欲しかった。「らんまん」

らんまんタイトル ドラマ率直感想!

第25週「ムラサキカタバミ」125話

地震からおよそ1カ月。渋谷の景色は一変したそうな。
そこに「寿恵子女将」と呼ぶ声が。寿恵子って、“寿恵子女将”って呼ばれてんのね。ま、そりゃそうなんだけど、なんか呼び名に関するエピソードってもう少し丁寧に描いて欲しいかったよな、らんまん界はとくに。

相島が言うには「この光景、まさに思い描いた景色ですよ」と。←へ?
さらに「不謹慎ですが、我々の勝利ですね」って、寿恵子もビックリぽんな顔していたけど、ワイもびっくりぽん。いや、不謹慎な発言もさることながら、相島にとって寿恵子って「我々」と呼ぶ間柄なの? 「渋谷に目を付けていた」者同士ってことらしいけど、渋谷に目を付けたのはみえ叔母さまや大輔叔父さまのほうでは??? …なんかよくわからん。

「我々は賭けに勝ったんです」って言われてもねぇ。だって寿恵子、賭けしてたっけ?

相島は「山桃」をいつ再開するのかと尋ねる。寿恵子は、家族が避難してきているからまだわからないと返事を濁すが、家はいくらでも提供すると相島太っ腹。「我らが渋谷には寿恵子女将と山桃が必要なんです」って。「山桃」がそんなにお気に入りなのか、相島。…ほんと映像不足でよくわからん。

甘粕事件にも触れられていたけど、サラリと触れる程度なら触れないで欲しかったし、なんだか時代の空気感がまるで伝わってこなくてもどかしい。

変わらない万太郎と変わってしまった世の対比、にはなってないねぇ

万太郎は焼けてしまった原稿を書き直している。「ひとまず一から始めてみよう思うて」。
寿恵子は、どうしてこんな目にあってまた再開できるのかと問う。
「私のせいで無理をしているなら…」。まさか寿恵子からこんなセリフを聞かされるとはね。私が必ず図鑑を完成させてと言ったからですか云々、とにかく寿恵子らしくなくて、私の中ではらんまん界でかなり嫌な気持ちになったシーンだな。大震災後で疲弊しきっているとしても、寿恵子はそんな弱気なことを言う人物像でしたっけ…?(寿恵子に限らず、私のせい?とか、あなたのためにという人物がとにかく苦手なんだけどさ!)

万太郎がまた一から始めてみようと言うなら、「すごい! さすが万ちゃん!」と絶賛して欲しかったよ。最後まで「2人して想像を絶するバカ」でいて欲しかった。何普通の人になってんのよ…

そして「人の世で何があっても、植物はたくましい」このセリフに説得力を持たせるなら、「焼け跡で見てきたがじゃ」の映像を見せないとダメ。終盤はずっと、とにかく映像が足りない。セリフだけではやっぱり人の心は動きづらいよ。

これまでずっと、馬琴先生は自分とは違う偉い方だから、目が見えなくなっても八犬伝を完成できたんだと思っていた。でも、万太郎にはそう思いたくない(とはどういう意味なんだろう)「書けて当たり前、そう思いたくない。あなたは特別だから、書けて当たり前ってそう思いたくないんです」←言いたいことはなんとなくわかる。けれど、万太郎には特別な才能があったと思うし、だからこそ寿恵子は応援できたんじゃないのだろうか。今まで見てきたことと、集結させたいことへの隔たりがあり過ぎて、うまく咀嚼できないyo!

ワシは偉くもなんともない。(ワシは小学校中退のセリフもそうだけど、万太郎は身分や立場に関して口にすることが多いよな。こだわっていないようでこだわっているのかな? そういうところは人間っぽくて面白いんだけどな)こんなときでも、いや、こんなときこそ、生きちゅう植物を見てたら、ほんまにうれしくなったがじゃ。そのうれしさをただ、だれかに渡して行きたい。←ゴールに向けてのテーマですね、わかりました!

ワシは草花の精。毎朝が登ったら元気じゃ!←知ってる! それをもっともっと、もっともっと映像で見たかった!

あなたは変わらない。出会ったころから。世の中はみんな変わり続けてしまうけれど、ひどいことも起こるけれど、あなたの心はずっと明るいほうを向き続けている。

ワシも寿恵ちゃんがおってくれたきこそ。←そりゃそうだろ!
ワシの心を照らすがは、いつでも寿恵ちゃんだけじゃ。はいはい、草花の次にですよね? と思わず苦笑いしちゃうような人物像で乗り切ってもよかったと思うだけどね。

寿恵子は「山桃」を相島に売り(なんと5万円になりましたとさ!)、万太郎を練馬の大泉村に案内する。「この土地、私が買いました」←人生で、一度でいいから言ってみてえセリフですね!(いやその前に「渋谷はこれから!」と憤慨する相島にちょっと笑っちゃった。どんだけ渋谷推しやねんw)

あなたと、あなたの標本を守ために。←最終週で描かれるテーマを提示してエンド。もうずっと同じことしか言ってないけど、とにかく、セリフで伝えてくれることに説得力を持たせる映像が不足していて、心が動かないこと山の如し! いろんなことが丁寧ではあるけど、ワイは「知らず知らずのうちに涙していた」みたいな体験が朝ドラ視聴の醍醐味だと思っているので、丁寧さが仇となったか。「植物バカ夫とその夢のために猪突猛進する妻」みたいに駆け抜けても、十分楽しいラストになったと思うんですけどね。

・キャスト・
作…長田育恵
槙野万太郎…神木隆之介(通称神木きゅん)
槙野寿恵子…浜辺美波
相島圭一…森岡 龍
フミ…那須 凛
山元千歳…遠藤さくら
槙野百喜…松岡広大
槙野大喜…木村風太
槙野千鶴…本田望結
語り…宮崎あおい
主題歌…「愛の花」あいみょん

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