第16週「コオロギラン」79話
万太郎は植物採集の旅へ(なんと、79話の万太郎の出番はここだけ!)
タキの墓参りもするらしい。
万太郎を見送った寿恵子。「お母ちゃんとの楽し〜いお留守番が始まりますよ」と赤子に話しかけ気持ちを切り替えているあたり、もうすでに頼れるお母ちゃんって感じで見ていて心地いい。
万太郎の日本植物志図譜・第二集を「手に入れたぞ」と里中先生。「ついに来ましたか」と野田先生。この反応、図譜は順調に売れているってことでOK?
「植物の生きる時間をここに閉じ込めている」
「これはすごいですよ。博物学の基本はあくまでもモノじゃないですか。でも槙野くんは、植物という生き物を描いている。これは、博物学の学者にもぜひ見せたい」
「あの子がここまで描くようになっていたとは…」
自分が初めて手がけた仕事が植物好きの少年の心を動かし、ついには自分に会いに来た。そんな彼が、植物学界を大きく動かすほどの図譜を出版しちゃうんだもの。
ダメですね、寝てないと。桜が目にしみます、しみるな。感慨深くて泣けちゃうわよね。
一方、植物学教室では…。図工の野宮さんが、「論文の添付図」を提出していた。
田邊教授は『日本植物志図譜』を眺めている。もう、悪い予感しかしないな。。
「よくできた絵画だ」「ありがとうございます」「褒め言葉ではない」←秒で怖いてw
いいか、槙野の植物画を我々は見た。少なくとも今、植物学に携わる全員がこれを見ただろう。つまりこれが、今後の植物画の水準になる。
野宮さんは万太郎の植物図は、学者の目で描かれたものだと伝える。「すべての部分を解剖し、精緻に観察し、脳内で精密に組み上げ、石板の上で再現して見せている」
画家の眼差しでは無理だと暗に伝えると、「なら選べ」←だから、言い方!
今後私が求めるのは、この域の植物画を描ける人間だ。自分がそうなれないなら仕事は終わりだ、福井に帰れ。←だからーーーーー!
野宮さんだって、家族のために簡単には引き下がれない。それを「それはお前の事情だろう。私は仕事の話をしてるんだ!」って、ブラックが過ぎるぜキャナメ! 大体、彼を引き抜いて手元に置いて仕事をさせていたのはあなたでしょ。
野宮さんは、波多野くんに助けを求めた。←この2人のターンがあるとはねぇ。いやいや、びっくり。前回まで藤丸のことを掘り下げて、万太郎を観察するっていう彼を描くのではなく、波多野くんと野宮さんを描くとは。
波多野は波多野で、藤丸のことを思い出して寂しげ。のちにセリフで出てくるけど「死にそう」なほど、寂しかったらしい。←波多野きゅんwww
この2人は、波多野が藤丸を支えているようで、波多野も藤丸にたくさん救われていたんだなぁ。
命を司どる仕組みを見たい。一生を掛けてでも
「論文が忙しいときに申し訳ないのですが、顕微鏡で植物を観察する方法を教えてくれませんか?」
「ちょうど午後は2年の実習を指導するので、一緒にどうぞ」
「いやダメです。それじゃあ足りない。君は、よく顕微鏡を覗いていますよね。」←野宮さんはhow toを知りたいんじゃないんだよね。
僕は、今は見えないってことを見ています。見えるものを見ていると、その先にもっと見えないものもあるだってことが気になってくるです。例えば受粉。
花粉が雌しべに付くんでしょう?
受粉してから植物の中で何が起こっているか。まだわかっていないことだらけなんです。そういうこともこの目で見てみたい。←人間の受精から着床までの様子を、今は図解で見ることができるけど、それは波多野くんのように見えないものを見ようとした人たちがいたからなんだなぁ、なんてことを思ってしまった。
僕はそういう肉眼では見えないけれど、命を司どる仕組みを見たいと思っているんです。一生を掛けてでも。←波多野くんはかつて万太郎を見て、人生は思っている以上に濃いこと、人生という器をパンパンにできる何かを見つけたいと言っていた。それを彼は見つけていた。素晴らしいね。
一生は大袈裟ですね。(この後「そんなんだから藤丸はついて来れないって思ったんでしょうね」って言うんだけど、自分も藤丸を追い詰めたのかもって思ってたのかな。やさしいのう)
もしもそんなものが見えるのだとしても、一生を掛けても惜しくはないでしょう。この世にはお伽噺がいくつもありますが、かぐや姫の宝や不老不死の薬より私は、命の源を見られるほうがずっといい。その源をいつか描いてみたい。
じゃあ、僕と組みませんか。野宮さんに植物を見る目を教えます。代わりに、野宮さんは僕の手になってください。←ユーシーもこんな風に万太郎や槙野さんにお願いすればよかったのにねぇ。彼の足りたいところがどんどん浮き彫りになるねぇ。脚本家さんのこの積み重ね、好きです。
僕が発表するときには、顕微鏡の奥の奥まで正確に写した植物画が必要なんです。そんなものは、写真では撮れない。それに、肉眼で見えないものは万さんにも描けない。←波多野くんの心に火を付ける万太郎という存在。それはライバルというより、同じ植物学に生きる者として切磋琢磨していたい存在なんだろうなぁ。
あなたが僕と来てくれませんか?
私でいいんですか、私は。今でさえ槙野さんのような精密な絵が描けません。
今は、でしょ? 僕だって今はまだ見えない。だけど、いつか一緒にたどり着いてくださるなら。
握手を求める波多野。辿々しい握手を交わす2人にグッときちゃうわね。とはいえ、波多野くんが野宮さんの意図を汲むのが早すぎるような気もするが、それは致し方ない。それに見ている分には違和感はなかった気がする。文字に起こすと、この2人の間のドラマはもっと描けることがありそうだなって思ってしまったまでです。
いい日です。さっきまで寂しすぎて死にそうだったのに…。
そうなんですか。俺も割と死にそうな気分でしたよ。←ユーシーにあんなこと言われちゃあね…。
万太郎が旅立って3週間。暦の上ではオーガスト@あまちゃん
寿恵子はおりんとおえいと一緒に洗濯中。
「万ちゃんに今すぐ帰って来いって伝えるにはどうしたらいいわけ?」
「自分は草花の精だからその辺の草花に伝えてもらえればいいって」
「バッ(カじゃないの)。…そう、そうなの?」←おりんさんの作り笑いwww
でもちゃんと実践するおりんさん好きですぅ。
ちょいと万太郎さん、あんたせめてお盆が終わったらまっすぐ帰ってきなさいよ。わかったかい? このボケ、おたんこなす、すっとこどっこいめ!←視聴者の代弁かな?w
「何かあったら頼りなさいね」って言ってくれる長屋の人たちがいるからそこまで心配してないけど、当の万太郎からは束になった植物をドシドシ送ってくる始末。寿恵子は身重だっちゅーの!
植物学界隈の人たちに多大に影響を与えている当の本人は、いつだって、自分のやりたいことに夢中ってね! しかし、田邊教授。カリカリカリカリしている間に自分だけ取り残されているぞ。早く、それに気が付ければいいけどね…。
・キャスト・
作…長田育恵
槙野万太郎…神木隆之介(通称神木きゅん)
槙野寿恵子…浜辺美波
倉木えい…成海璃子
江口りん…安藤玉恵
波多野泰久…前原 滉
野宮朔太郎…亀田佳明
藤丸次郎…前原瑞樹(回想)
田邊彰久…要 潤
野田基善…田辺誠一
里中芳生…いとうせいこう
語り…宮崎あおい
主題歌…「愛の花」あいみょん
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